膜厚計のアプリケーション

XDV-μ 極小の構造物の分析に最適な蛍光X線分析・膜厚測定器

ポリキャピラリーレンズの採用 により直径10μmの測定スポットサイズ(FWHM)にX線を集束


 

図1: 新製品XDV®-μ-WAFERは、非常に微細な集束を可能にする
ポリキャピラリレンズを装備し、ウエハーパッド上の皮膜の分析に最適
電子機器業界でとくに顕著とは言え、他の業界でも見られる小型化の進展は、測定機器メーカーにとっては常に新たなチャレンジです。お客様は「より小型に、より速く、より精密に」を望んでいます。つまり、より小さい測定スポットにより短い測定時間で、より精密な測定結果を出さなくてはならないことになります。X-RAY シリーズで定評のあるコリメーター方式でも、巾方位の分解能と測定時間に限界があります。コリメーターサイズが約50~100µm レベルまでしぼられると測定時間が長くなることを覚悟しなくてはなりません。

ここで優れた結果を提供できる一つの選択肢がポリキャピラリーレンズの採用です。細いポリキャピラリーを使うとX線を全反射によって測定スポットに集中できます。このX 線光学系の搭載により、測定スポット径が非常に小さくても、調べたいサンプルに照射する一次X線強度を高めることができます。このX線光学系では、銅における強度が>105 cps のときに 20μm の測定スポットサイズ(Mo-K-αについての強度の半値幅(FWHM)が可能です。

XDV®-μ-WAFER はさらに優れた集束レンズを搭載しており、10μm の測定スポット径を可能にしました。この機種を使用すれば、例えば直径 50μm のパッド上の Au/Pd/Ni/Cu/Si ウエハーの皮膜を分析して、パッドの横方向の膜厚均一性を調べることもできます。

 

 
図2: 中央の16個のパッドを通じて作成した膜厚の分布マップ

 

図2 はシリコンウエハー上の直径 50μm のパッド。皮膜構成はAu/Pd/Ni/Cu/ウエハーで、パッド間の間隔は 25μm。このパッド全体にわたるAu膜厚分布マップ (図3) から、パッド上により多くの測定スポットがあり、個々のパッドがきれいに離れていることが分かります。

図3 のマップは当社の標準のポリキャピラリーによるものです。10μm の測定スポットを可能にする高解像度のポリキャピラリーを使用すればプラトー(パッドの上面部分)がさらにはっきり測定できます(図4)。 コンタクトとそのめっき部分にポリキャピラリ式の膜厚計を使用した例を 図5 に示します。このコンタクトプラグは非常に細長く、選択的に金めっきしたものですが、末端は小さな球形のストラクチャになっています。コリメーター方式ではプラグの末端のAu膜厚は実務上許される測定時間の範囲内では信頼性のある測定はできません。プラグに沿った金膜厚分布はポリキャピラリーレンズでなければ最適なチェックを行えません(図6)。

 

 
図3: 図2のパッドのAu膜厚マップ。比較的フラットなパッド上面が示しているように
パッドには数点の測定スポットがあります。ポリキャピラリ(FWHM20μm) 使用。

 

図4: 集束性がより優れたポリキャピラリ(FWHM10μm)の使用でパッド
上面に納まる測定スポットが増えパッド膜厚がより明確に測定されています

 

図5: 選択的に金めっきしたコンタクトプラグ。マーキングした部分では
走査ラインの長さ全体にわたって金の膜厚をチェックしました
図6: プラグの丸い先端からプラグコンタクトのベースに至る金の膜厚変化
( 図5の下から上へ )